「ウチの主人が」って無敵の呪文だよね

例えば、銀座辺りを歩いたりするじゃん?(田舎者だから銀座なんて滅多に歩かないけど。)

 

そうすると、怪しげな勧誘が寄ってくるじゃん? これ買いませんかーとかならまだマシで、熟女なアレに出ませんかーなんてのもあったりするじゃん?

そんなときに既婚の友人が

「主人に相談してみませんと」

とか言って断るのを見ると、羨ましいわけですよ。

「ワタシ、興味ないですから」ってのはパンチに欠ける。
なんか、もうひと押ししたら熟女なアレとかイケそうな気配すら漂ってる。
どうせオンナのひとり暮らしで、淋し過ぎて判断力とか知能とか全部低下してるんだろう世間は全部お見通しだぞってくらい戦闘力が低い。

でもそれが「ウチの主人がそういうのダメって言うから」だと全然違う。

あー、ご主人ね。
ご主人がダメって言うならそりゃしょーがないよね。
それはもう絶対に覆らなくて交渉の余地なんぞ一片もない雰囲気だよね。
ここでゴリ押ししたら、すげーマッチョな男子がゴラァウチの嫁に何しとんねんって怒り狂って、んで夫の田舎の親のコネをフルに活用してヘタな勧誘したヤツは社会的に死ねるよね。
という妙な説得力がある。

 

変な勧誘を断るだけじゃなくて、普通の店で普通の買い物をしているときにも「ウチの主人が」はいい仕事をする。

試着してみたらなんかイマイチだなーって思ったワンピースとか「アタシはこういうの嫌いじゃないんだけど、でもウチの主人が花柄はダメって言うんですよねぇ」なんて言って買うのを断ったりできる。

店員は「おいおい、そんなの試着する前から花柄だって見りゃわかるだろ」と内心突っ込むんだけど、あーご主人がね、お嫌いならね、そりゃもう買えませんわ、だってご主人ですものねぇ、と納得しておかなきゃいけない。

 

日頃は男女平等だのキャンキャンうるさいくせに、面倒なときは「ウチの主人が」を発動するの、ズルい。
ええ、アタシには主人がいますから。
アタシは何の決定権もなければ物も言えない意思もない存在ですから。
そんなお高いモノを勝手に買うわけにはいきませんのよ。
てな顔をして、ひらりひらりと魔の手から逃れられる。いいな。

 

という話を既婚の友人にしたら「そんなの、夫がいなくても『ウチの主人が』って言っときゃいいじゃん」と一蹴された。
そりゃそうなんだけどさ。